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シニア世代の不動産購入記—還暦を迎えて考えた「人生最後の住まい」物件を探す編
こんにちはエイムハウスマーケティング担当横山です。
これから不動産の購入を検討される方の参考になればと思い、今年2月に中古マンションを購入した経緯を記事にまとめました。
昨年、還暦を迎えるまでに何度か不動産購入を考えたことがありましたが、気づけば長年賃貸住まいのまま過ごしてきました。 しかし、さまざまな理由から、昨年10月頃から人生最後の住まいを探し始めました。
これまでにも購入の機会は何度かありましたが、一人では決断できず、妻の意見も考慮するうちに時間が過ぎていきました。 妻は長年、賃貸不動産会社でパート勤務をしていたこともあり、自分の住まいよりも他人の住まいを優先して考える仕事柄、気軽な賃貸生活が長く続いていました。
購入の方針と予算の決定
最初に考えたのは、「住宅ローンを組まずに現金一括で購入すること」。 この選択肢を考えた理由としては、60歳という年齢から今後どれだけ働けるかわからないという不安があったこと、また、そもそも住宅ローンを組めるのかという懸念があったこと。加えて、子どもがいないため、資産を残す必要がないという点も影響していました。
ただし、この方針を取る場合、購入予算が低くなるため、現在住んでいる品川区旗の台の2DK(45㎡)と同等、もしくはそれ以上の広さの物件を求めるのは難しいことが分かっていました。
そこで、妻と私の通勤エリア内で妥協できる場所を検討することにしました。 私は不動産会社に勤めており、マーケティング専門のため営業はほぼ行いませんが、相場の把握には慣れていました。とはいえ、いざ自分の住まいとなると、なかなか難しい選択に感じました。
物件探しの過程
希望条件として、
■予算は2500万円〜3000万円
■50㎡以上
■駅から徒歩10分以内
で毎日検索しましたが、この条件では築年数の古い物件や、エレベーターなしの上階、駅徒歩18分以上、バス利用が必要な物件など、品川区内ではなかなか理想の物件が見当たりませんでした。
そこで、世田谷区や大田区など、探す範囲を広げることにしました。何度も検索するうちに、おおよその検討がついてきました。 しかし、会社に自転車で通える範囲では予算は4000万円前後が必要になり、100%理想に合う物件を探すには、どうしても予算が大きく影響することが分かりました。
そこで、優先順位を整理し、
■築年数が古くても可
■妻の通勤に支障のない駅徒歩10分以内
■リノベーション済みであること
■価格的に安い1階でも可
という条件で再度物件を探し直しました。
購入決定までの経緯
候補として、大田区上池台4丁目に、築1967年・57.78㎡のフルリノベーション済み物件が3190万円で出てきました。 RC造3階建ての2階部分でエレベーターはありませんが、現在住んでいる旗の台駅まで徒歩約9分とアクセスも良好。予算内だったため見に行くことにしました。

しかし、現地に行くと、売主の営業担当が偶然内覧会をしており、既に買い付けが入っているとのこと。 現金で即決すれば購入できる可能性もありましたが、結果的にこの物件は購入できませんでした。
その時点では、住宅ローンの事前審査を通過していませんでしたが、自社の営業の勧めで2カ所、さらに自分で1カ所金融機関を当たり、金利の安いネット系銀行は難しかったものの、大手都市銀行では問題なく審査が通り、購入準備が整いました。
最終的に、現金一括で購入するよりも、低金利の住宅ローンを組むことで団体信用生命保険を付帯させ、無理なく支払える範囲で資金を確保する方がメリットがあると判断しました。
再度、業者間データーベースを検索すると、以前予算が合わなかった奥沢1丁目のマンションの価格が下がったことを確認。 築1972年、最寄り駅は大井町線の緑が丘で徒歩12分。令和5年12月にリノベーション完了済みで、売り出し当初は4490万円だったものが、約1年経過後、最終的に3480万円で購入できることになり、この物件に決めました。


今後について
今回は購入に至るまでの経緯をまとめましたが、次回は購入後の引っ越しや現在の住まいについての記事を掲載しようと思います。
シニア世代の不動産購入は珍しいケースかもしれませんが、長年賃貸生活を続けてきた中での不安や、老後に向けた住まいの確保についての実例として、少しでも参考になればと思います。